キャッシングでの自転車操業による苦い思い出

ATM以前引越しをする際に、フリーターのため収入が少なく、貯金が全くなかったので、頭金のためにまとめて30万円(満額)を借り入れたのがきっかけです。
まだ10代でキャッシングの怖さを知らず、のんびり返済していけば問題ないだろうと安易に考えていました。
それでも少しでも早く全額返金できるように、バイトの時間を増やして多めに返済はしていました。

そんな生活が半年くらい続いたある日、事件が起きました。
当時ルームシェアをしていた友達に夜逃げされてしまい、一人で住むには家賃が高すぎるため、再び引越しをせざるを得ない状況になってしまったのです。
最初に借りたお金の返済も終わっていないため当然引越費用はなく、返済済でまた借りることができるようになった金額を再び満額まで借り入れることになりました。

しかしそれだけでは足りず、別のカード会社のカードを作り、新たに10万円借り入れました。
それでも危機感はなく、むしろこの頃にはお金があまりにも簡単に手に入ることに安心感を感じてしまうようになり、借りたお金で遊ぶようになっていきました。

借りられなくなったらとりあえず入金してまた借りればいい、一社の返済ができなければもう一社から借りて返済すれば問題ないと考えるようになっていました。
今思えば完全に狂っていたと思います。

そんなときに、働いていた職場が急に閉店することになり、突然仕事を失いました。
仕事がなくてもまたお金を借りればいいと思いキャッシングをしにいくと、最初に借りた金額から全く減っておらず、どちらのカードも満額のままになっていました。
その場しのぎに、カードの限度額を上げてもらおうと思いカード会社に電話すると、もうこれ以上は返済の支払能力がないと思われますので、上げることはできませんと言われてしまいました。

急に押し付けられた「自分には支払能力がない」「もうキャッシングはできない」という現実に、この時初めて恐怖が湧き上がってきました。
そして自分のしていたことを激しく後悔しました。

目が覚めた私は慌てて次の職場を探し、必死に返済しました。
それまでは返して借りるの自転車操業をしていたので、明細もろくに見てもいなかったのですが、改めて確認すると入金したうちの半分が利息に消えてしまう状況になっていました。
返しても返しても減らない借金と、始めたばかりの慣れない仕事に、精神的に病んでいきました。

それでも返済日はやってくるので、体調がどんなに悪くても、返済日が怖くて仕事を休めない辛い日々が続きました。
この頃には友達にも見ただけでわかるくらい、精神的にやつれた顔になっていたそうです。
それでもいつかは借金がなくなる日が来ることを信じ、必死で働き続けて返済を続けました。
幸い仕事が軌道に乗り、安定した収入を得ることができるようになれたので、長い時間はかかりましたが、なんとか完済することができました。

最初にキャッシングをしてから完済するまでに、約10年もかかってしまいました。
趣味や恋人を作ることも、家族に会うことさえも、自分の借金を考えると恐怖と羞恥心でできませんでした。

20代という大事な時期を、お金のことばかり考えて過ごしてしまい、思い出すと今でも悲しい気持ちになります。
もう二度とあんなに辛くて怖い日々を過ごしたくありません。